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Youtube原稿 パンデミックデプレッションを乗り越える為に 中村道彦                    広島市 南区 宇品 心療内科 精神科 メンタルクリニック ラッコリン 投稿日:2020.06.17

以下は、中村先生の初Youtube出演時の原稿です。

(動画はこちら)https://youtu.be/1mw548Ahba8

文字の方がわかりやすい、という方もおられると思いますので、以下をご覧ください。

「パンデミック・デプレッション」を乗り越えるために”

皆さん、こんにちは。私は広島市南区にありますメンタルクリニック ラッコリン院長の中村といいます。
今は、新型コロナウイルス感染症COVID-19のパンデミックで、日々自粛をされて不自由な生活をしておられることと思います。加えて、この影響で経済的な困窮も重なり、二重の苦しみに悩まれておられる方も多いことと思います。

人類の歴史を振り返ると、感染症の蔓延で、私たち人類は幾度も生死の境をさまよう様な辛酸を味わってきました。この苦境の中で人類の支えとなったものは、神話であり、宗教であり、そして医科学でした。しかし残念なことに人類と感染症との戦いはいまだに終わることなく、私たちはその時々に苦しみ、戦い、休戦し、そして感染症で荒廃した世界から立ち直った人類は新たな世界を築いてきました。感染症の世界的蔓延は、人類の新しい時代を開く激震であり、旧態を洗い流す大津波のようなものでした。この度のパンデミックが収束するときには、どのような世界が私たちを待っているのか、不安と期待の中でみつめましょう。
さて、今は不気味なウイルスの陰におびえ、先の見えない生活に不安をいだき、誰にも重くのしかかる慢性のストレス状態から心身ともに疲れ果て、いらだち、落込み、悩まれている方も少なくないと思います。
そこで、慢性のストレスに対処するための方法をご紹介したいと思います。それは4C法です。4CCは次の4つのキーワードの頭文字です。

CutCoolChangeChoice

最初の戦略はCut。中断することを意味しています。毎日、テレビやラジオ、新聞や雑誌、インターネット情報などで新型コロナウイルス感染症が報道されています。適切な情報を入手することは大切ですが、自分を悩ますほどの情報は不必要です。そこで週に1日か2日は感染症関係の報道をCut、すなわち中断してみると良いのではないでしょうか。また、感染症や将来のことを案じる考えが心に湧きあがり、頭から離れないこともあるでしょう。その時にも自分を悩ます考えを一時的にCutすることもできます。そのために音楽や映画、運動や料理、家族との会話や読書、などを通して、悩ましい考えを一時的にCutしてください。この場合に大切なことは、一回のCutですべての悩みから解放されることは期待しすぎです。ですから、思い悩む度にCutを繰り返すことです。繰り返しCutするために、いつも音楽や映画というわけにはいきません。そこで、繰り返しCutできる戦術を身につけておくとよいでしょう。例えば頭の中でゆっくりと10から逆算をするだけでも構いません。1098、と逆算する間は悩ましい考えはCutされます。このようにCutを繰り返すと、悩ましい考えは勢いを失い、少しずつ頭に浮かばなくなります。Cut戦略のかなめは、Cutの様々な戦術を駆使しながら反復することでストレスの勢いを削いでいくことです。

次の戦略はCool。自分を悩ませる問題をCoolに見直すことです。ストレス状況におかれると、誰もが平常心を失い、目前の問題を過大に評価し、あるいは自分自身の解決能力や社会的な支援を過小に評価しがちです。例えば、「人類を滅亡させるほどの感染症の前には、自分は無力で、誰も助けてはくれない」などと考えることです。これとは逆の見方もあります。例えば「新型コロナウイルス感染症に自分がかかるわけがない。もしかかっても重症にはならないし、誰かがなんとかしてくれる」という見方も、現実を歪曲して感染の可能性を過小評価しているか自分の健康や社会的な支援を過大評価しています。多くの人は外出を自粛し、外出時にはマスクや防護手袋などを着用し、人との接触距離を保っていますが、感染力を過大評価し、あるいは呼吸器疾患や糖尿病などの持病がないのに自分は他の人よりも抵抗力がないと過小評価する場合にも現実を歪曲して考えてしまいます。感染防御の手順や手段を確認して着実に実行し、自分の健康状態を適切に評価して対処することが、最良の対策であることを理解しておきましょう。完ぺきな防御はあり得ません。厳重な防護服を着用していても絶対に大丈夫だとはいえません。「日々、注意深く生活していると事故や災害に絶対にあわない」という保証は誰にもありません。Coolにこの危機に対応するために、危険性を減少させるための対策についてリストをつくり、客観的に自己採点をしてみることです。すなわち現実をCoolにみつめて、ストレスを無用に高めないことです。

3の戦略はChangeです。私たちは不安を起こす出来事に遭遇すると、その出来事を考えまいと目をそらすことがあります。うまく目をそらすことができれば一時の安心を得ることができるかもしれませんが、それで問題が消えるわけではありません。問題を無視するのではなく、辛いけれどその問題と向き合うことも必要です。新型コロナウイルス感染症に感染しないだろうか、先行きの景気や生計が成り立つのだろうか、などと、不安をもたらす考えが日々、自分を苦しめます。答えのない悩みを考え続けることは苦しく、煩わしく、気落ちさせるものです。ですから意識的にも無意識的にも、このような考えから離れて自由になりたいと思います。Cut戦略で一時の開放はできるかもしれませんが、すぐに悪魔の考えが押し寄せてきます。Cut戦略を繰り返しながら、Cool戦略で悩ませているCOVID19という「悪魔」の実態を見直してみることが必要です。このために「悪魔」におびえて身を隠したいと思う意識を、「悪魔」に向き合おうとする意識にChangeすることです。一人で「悪魔」に向き合うのが怖いときには、頼れる家族や友人に心の内を話しながら勇気を奮い起こすことです。頼れる人がいなければ相談のできる専門家もいます。「悪魔」に背を向けていると、「悪魔」の姿が見えないだけに逆に不安が高まります。怖くても「悪魔」の真の姿をみてみましょう。

最後の戦略はChoiceです。「悪魔」と向き合うにしても、いつも真正面から向き合えばよいというわけではありません。時には「はすかい」に向き合って受け流すことも、また時には「悪魔」の力を借りて自分が前進することもできます。このような戦略の中で今の自分に合った戦略を選ぶことがChoiceです。感染をおそれることで、普段、忘れがちな身辺の衛生に気を配り、自分の健康状態に配慮し、食生活や運動を工夫し、経済的な不安から無駄なものを減らしてスリムな生活を志し、ポストパンデミックに向けて新たな生活スタイルや経営方法を思索し、と「悪魔」の力をウイルスと共生するためのエネルギーに変えることができます。

パンデミック・デプレッションと闘っているのはあなた一人ではありません。世界中のひとが英知と勇気をだして戦っています。戦っているのは、あなた一人ではないことを忘れないでください。共に戦い、新しい世界の来ることを信じて、今を生き抜きましょう。

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女性と青少年のための心療内科・精神科
メンタルクリニック ラッコリン
住所:広島県広島市宇品東2丁目7-7-1
TEL: 082-258-1491
FAX: 082-258-1492
【初診】
初診の診察は14時~と15時~です。
★初診の診察時間は30分~45分です。
【再診】
再診の診察は9:00~12:00 16:00~18:00です。
★通常の再診の時間はお一人15分程度です。
長めの診察時間をご希望の方は下記の特別再診枠があります。
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