ラッコリンの小部屋
ラッコリンの初診の流れを詳しくご説明いたします。            広島市 南区 宇品 心療内科 精神科 投稿日:2020.06.29

心療内科や精神科に初めて電話をする時ってすごく緊張すると思います。

もともと対人緊張や不安の強い方、自分の持っている悩みを聞いてもらえるか不安な方、悩みに悩んで、藁にもすがるような思いで電話をかけてこられる方などなど、人によって予約電話をする際に、様々な思いが頭の中を駆け巡ると思います。

そこで今日は、ラッコリンの初診の流れを、事務、医師、心理士・看護師の視点から説明したいと思います。

緊張されると思いますが、まずは、ラッコリンにお電話下さい。(初診のWEB診察も準備中なので、その場合は予約はWEBになりますので、緊張感は軽減されるかと思います。今のところまだ電話です。すみません。)

電話予約

先ずはお電話をして頂きます。予約日時が決定すると、お名前、年齢(お子さんとお母さんが来院されることがあるので)、性別をお聞きします。

これまでの通院歴、他院、他科からのお薬の服用の有無(ラッコリンから処方される場合、必ず飲み合わせを確認する必要があります。)簡単に症状や今現在困っていることを教えて頂きます。

完全予約制であることや、キャンセルの方法についての説明、診察時間をお伝えし、必ず患者さんに質問がないか確認を確認します。

当日、保険証とお薬手帳やお薬の内容がわかるものを必ずお持ち下さい。

予約日当日

受付カウンター

保険証をご提出して頂き、ご住所、連絡先の用紙、問診票、抑うつ気分のチェックシートを記入して頂きます。診察開始時間の10~15分前にお越し頂きます。

検査室

医師が問診票などに目を通している間に、血圧、体温等を測定します。初診は〇時~〇時くらいまでで、患者さんがお子さんの場合は、最初はお子さんと先生2人で話、後で保護者の方が呼ばれること等を説明します。お手洗いの場所をご案内し、仲待合でお待ち頂きます。

診察室

メンタルクリニックラッコリンでは、心理士・看護師による予診はなく、院長が全て患者さんのお話をお聞きします。(以下は中村先生からの説明です。)

診察室では、まずは必ず医師から自己紹介をし、患者さんのお名前を確認します。問診票の中の主訴やチェックされている症状の項目を確認します。出発点はとても大切なので、いつからどのような症状が出てきたかを時間の経過と共に確認していきます。患者さんによっては今回の症状に関連した症状がもっと前から出てることがあるので、遡って確認することもあります。現在までの状態を時系列に聞き終わったら、他に付け加えることがないかを患者さんに確認し、なければ付き添いのご家族に診察室に入って頂きます。その際も、本人に必ず家族に入室してもらって良いかどうか同意を求めます。

その後、家族歴を本人と家族について、病歴を入院も含めて確認します。更に、身体疾患の有無(高血圧、糖尿病、緑内障など)、飲酒や喫煙について確認し、薬物によるアレルギー症状についてもお聞きします。心療内科の通院歴や他科のお薬の服薬がある場合は服薬の内容をカルテに記載します。

次に、本人と家族に向けて次のに説明します。「今日は一時間足らずの間お話を聞いて、これで全てあなたのことが理解できたとは言えませんが、今日のお話の中から今抱いている印象や考えをお話します。」と前置きをし、医学的に患者さんの症状がどう理解されるかというまとめ、そこからどういう診断に繋がっていくのか、今後考えられるかもしれない診断名を説明します。発達障害の場合は、初診時で発達障害がある、なしは判断しにくいので、可能性の有無を説明します。

次にどういう治療を希望されるかを尋ねます。服薬をするかどうかは重要になるので、服薬の希望を確認します。服薬しない場合は、お話をしながら工夫して(プリント資料等の活用も含めて)治療を進めていきましょうという形にします。

(中村先生の服薬に対する考え方はこちらをご参照下さい。)→https://rakkoring.com/staff/1083.html

服薬する場合(本人も家族も了承)は、お薬の作用を説明します。特に多いのは抗うつ薬なので、グラフや図表を用いて作用起点を説明します。効果が出るのが服薬し始めてから1~2週間かかること、副作用の発現やそれがどのように消えていくのか等を伝えます。抗うつ薬のリストを使いながら患者さんの心配が一番多い、副作用について説明します。

それと同時にプラセボ(偽薬、偽薬)効果についても説明します。

治験にて、薬理効果のない小麦粉やビタミン剤を抗うつ薬と説明され服薬してから、眠気などの副作用を訴えてくる人が約1割います。このことは様々な抗うつ薬の治験で明らかになっています。つまり、副作用には心理的要素がとても大きいので、薬による薬理的な副作用の他に、心理的なものによって出てくるものもあります。

プラセボでも副作用は出現するので、薬の「副作用」と呼んでいるものには、心理的な効果によって倍増されている可能性もあるという話をします。薬を飲むときの心構えはとても大切で、服薬にたいして不安や恐怖感をもっていると、副作用が出やすくなることも説明します。

こちらから手渡す表の中には二週間分の副作用をチェックする項目があります。副作用の有無をコード番号を使ってチェックしていきます。多くの方(8~9割)は副作用はないけれど、出てくる方には1、2週間で消えていくという経過を自分で確認して頂きます。2,3週間たっても副作用が確認される場合は、薬理的なものである可能性もゼロではないですが、心理的なものの可能性もあるということを説明します。

その次に飲み方の説明をする。導入しやすいように最初の4日程度は、半錠からの服用する人もいます。

その後、心理検査や血液検査の説明。患者さんの了承が得られれば、質問がないか必ず確認します。次の予約日を(2~3週間後に薬の効果がでるのでその辺りに)決め、診察を終了します。

初診で大切にしている事は、患者さんが安心して治療を受けられることです。その為には、患者さんが自分の病態を理解しておくことが大切です。患者さんの症状に対する治療法がどんなものがあり、薬物利用時には副作用を説明します。どこまで患者さんが理解できるかわかりませんが、紙ベースの資料を渡すことにより、言葉の説明だけよりも、より良い深い理解を促せます。患者さん自身の病気と治療に対する理解が一番大切です。

診察後

診察後は受付カウンターで次回の診察の日時を決めたのちに、必要な人は検査に移ります。

検査室

個室の検査室で採血と心理検査(性格自己判定、社交不安チェックなど)を行います。15分~20分くらい要します。採血の結果は次回の診察時に先生から説明があり、心理検査は書面にて分析結果をお渡しいたします。

お会計

当院では保険診療をしております。3割負担の方の場合は以下です。未成年(初診より1年間)の診察、土曜日午後の診察には加算が発生しますので、診察料金に幅があります。

初診 検査なし 処方箋なし

2300円~3500円程度

初診 検査あり 処方箋あり 

3000円~5700円程度

(検査の数、未成年かどうかによって料金が異なります。)

再診(15分枠) 処方箋なし 

1210円~2260円   

(未成年の場合、再診の際も加算が発生しますので、成人よりも料金が高くなります)

再診 処方箋あり

1410円~2470円

★特別再診(30分枠)は上記の再診料金に別途1650円の予約料金を頂戴しております。

★各種公費負担を利用できますので、診察前に証明書をご提出ください。

★発行された処方箋を処方箋薬局に持っていき、お薬を購入します。薬局にてお薬代金が発生いたしますので、上記の診察料金に加え、お薬代をご用意して頂きますようお願いいたします。

★当院では感染予防の観点からタッチレス決済PayPayを導入しております。現金払いの方も安心してやり取りができるように、レジの中にあるお金は全て消毒してから患者さんの手に渡るようにしています。

以上が初診の電話予約から診察終了までの流れです。

来院される前に、どんなことが起こるのか知っておくと、少しでも不安が軽減できますよね。初めてラッコリンに来院される方々が少しでも落ち着いた気持ちでお過ごしできるよう、スタッフ一同努めてまいります


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