ラッコリンの小部屋
『登校困難状態の誘発因子と教育改革』第3章(終章)を掲載しました。 投稿日:2023.12.9

『登校困難状態の誘発因子と教育改革』第3章(終章)を「ラッコリンの小部屋」の「研究室」に掲載しました。2011年~2022年の約11年間、メンタルクリニック・ラッコリンで診療にあたった子ども達971名のデータをまとめ、日本(広島県)の現状における登校困難の誘発因子について第1章で報告しました。第2章では、北米を中心にした世界の登校困難(長期欠席)について紹介し、戦後日本における社会経済的変再興から生まれた「個々人主義」と「成績(偏差値)至上主義」が登校困難問題の背景となり、個人の対人緊張(社交不安)や家族の過干渉が登校困難の促進していることを述べました。そして今回第3章では、登校困難に対する対策と教育制度における改革を提言しています。登校困難に関しては、11年間の診療でおこなってきた個人的・家族的な対策を中心に提言しています。教育改革については、成績至上主義に代えて能力中心主義を前提にして、入学制度の廃止と学年制度の導入で学生に自由で闊達な学習環境を与え、学生個人の持つ能力を最大限に引き出し成長することのできることを目標にしています。教育改革は一朝一夕に達成されるものではありません。国民的なコンセンサスを築きながら、時代と若者の志向に寄り添って徐々に達成すべきものと思います。どのような改革がいつまでにできるのか、という質問には答えようもなく、一方、コンセンサスを形成しながら改革に向けていつから動き始めるか、という質問には「今すぐに」と答えられるだけです。この対策や改革に本論が少しでも役立つことがあれば著者としてはこの上ない喜びに感じます。お時間があれば、第1章から第3章までお読みいただければ幸いです。

『登校困難状態の誘発因子と教育改革』第3章1230d6d57d1ff1636968cc2c67176b69.pdf (rakkoring.com)

『登校困難状態の誘発因子と教育改革』文献839f26f53e84d534601b03a363a0b522.pdf (rakkoring.com)

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