ラッコリンの小部屋
『登校困難状態の誘発因子と教育教育』第2章の掲載について 投稿日:2023.11.25

「登校困難状態の誘発因子と教育改革」第2章と文献を「ラッコリンの小部屋」の「研究室」に掲載しました。第1章は、11年間のメンタルクリニック・ラッコリンで診察した18歳以下の子ども達について、登校困難状態の誘発因子に関する診療情報を整理・分析した結果をまとめたものでした。この度の第2章は、登校困難に関する米国などの海外における状況と対策を紹介し、次いで我が国の戦後期における社会経済的発展のもたらした個々人主義や成績至上主義が登校困難の誘発因子として機能していることを述べています。登校困難の原因が、本人と家族にあると考える人もありますが、地盤の陥没を見て陥没した地盤の問題と言っているようなものです。陥没した地盤だけでなく、その周辺の環境やさらには道路設置計画や道路建設にも目を向けて抜本的な対策をする必要があるのと同様に、登校困難でも学校、地域、教育行政や政策、などにも目を向けて改革を行う必要があります。陥没地盤だけを眺めるだけではその防止はできません。海外における登校困難(海外では長期欠席absenteeismと呼ばれています)でも、その誘発因子にはその国や地域の事情が反映されていますが、基本的な対策方針は世界中で類似しています。すなわち、子ども達の欠席日数を少しでも減らして子どもの学ぶ権利を保障すること、家族・学校・地域・民間活動集団・行政/政府機関などが連携すること、です。次回は最後の第3章になりますが、登校困難の対策について考えてみたいと思います。

『登校困難状態の誘発因子と教育改革』第2章93dafcd1c651313bd2d499341d0c4f2b.pdf (rakkoring.com)

『登校困難状態の誘発因子と教育改革』文献839f26f53e84d534601b03a363a0b522.pdf (rakkoring.com)

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