ラッコリンの小部屋
登校困難状態の誘発因子と教育改革を更新しました 投稿日:2023.08.30

「登校困難状態の誘発因子と教育改革」を更新しました。今回は登校困難に与える対人緊張の影響について追加しました。主な結果は次の通りでした。①小学校年齢では対人緊張のある子どもで明らかに登校困難が増加しました、②中高校年齢では対人緊張以外の困難要因が子ども達により強く影響していると思われました、③中高校年齢の女子は男子よりも登校困難になる頻度が高く、対人緊張の影響が男子よりも強いと思われました。対人緊張は登校困難の導火線のような役割をもっており、小学校年齢は比較的純粋に登校困難に反映されますが、中高校年齢になると対人緊張によって着火された他の困難要因が登校困難を増加維持させているように思われました。殊に女子でこの傾向が顕著になる傾向があり、思春期における心身の変化に伴い、“同族群化”現象とも呼ぶべき力動が、異種排除という行動を際立たせ、対人面での緊張をさらに強めることも考えられます。

ところで9月から娘の小学校2年の新学期が始まります。新学期はクラス替えや担任の交代などで子ども達にとってもストレスの多い時期になります。娘の通うバンクーバーの小学校では、9月最初の1週間は、同じクラス、同じクラスメイト、同じ担任で開始します。子ども達が新しい学習環境へ導入されていくための「助走期間」が設けられているようです。この仕掛けも子ども達の対人緊張を軽減するのに役立つように思います。

それでは今回の更新をご一読ください。ご意見やお尋ねになりたいことがあれば、「ラッコリンの小部屋」の「お問合せ」にご連絡ください。

ラッコリンの小部屋館長 中村道彦

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